ケベック州 感染拡大の防止策として8つの地域への往来を制限

3月28日、ケベック州の副首相であるGuilbault 氏は定例記者会見の中で新型コロナウイルスに対する最新の対応策を発表しました。その中でケベック州では8つの地域への往来を制限することを決定したと発表。さらに、国外からカナダに入国および帰国した渡航者を追跡調査するため、米国とケベック州との国境に警察を配備すると述べました。

ケベック州では新型コロナウイルスの死亡者が増加していることから、特定の8つの地域への幹線道路に警察の検問を設置し通行制限を開始。今後8つの地域への移動が可能となるのは必要不可欠なサービスや緊急事態に対応する人々のみに制限されます。この措置の目的は8つの地域が高齢者、糖尿病患者などリスクが高い人々が多く暮らすエリアであり、こうした地域に対し感染の拡大を防止するためとしています。

Guilbault 氏が発表したもう一つの対応策は、冬の数か月をフロリダなど米国の温暖な地域で過ごす「スノーバード」と呼ばれる市民に向けたものです。本来、国境の管理は連邦政府の管轄ですが、ケベック州へ戻る住民に対し、自己検疫を一層遵守するべく追加措置の決定に至りました。その内容は、ケベック州と米国の国境に警察を派遣し、ケベック州に戻る州民に対して“14日間の自主隔離を行う義務があること”を通知します。その際、こうした旅行者が自己隔離期間を遵守しているかを確認し、情報収集も行うとしています。

この措置の背景には、ケベック州の市民が「スノーバード」の存在について危惧していることが挙げられます。同日の記者会見においてGuilbault 氏は「現在、私たちが注視しているのは米国との国境です。まだ自主隔離の義務について深く認識していない市民もいます。この義務に例外はありません。国境を越える全ての人々対し14日間の自主隔離を周知しなければならない」と述べました。

参考元：MONTREAL GAZETTE
https://montrealgazette.com/news/local-news/quebec-restricts-travel-to-eight-regions-posts-police-at-us-border-in-wake-of-four-more-covid-19-deaths/wcm/b0823af3-686e-41ed-81ae-d58625620bec/