ケベック州 5月29日より博物館や図書館などの運営再開を発表

ケベック州では新型コロナウイルスの影響で講じられてきた規制を段階的に緩和しており、5月29日から博物館、図書館、レコーディングスタジオ等の文化施設も運営が再開されます。

5月22日、ケベック州のナタリー・ロイ文化大臣は記者会見で文化施設の再開を発表。その中で、「文化は実際に体験し肌で味わうものです。また、芸術に親しむことで健康にも良い効果があります」とあらためて文化体験の重要性を述べました。

再開が発表された各文化施設では感染防止のため、従来とは異なる運営方法を取り入れる準備が進められています。
博物館では展覧会のオープニングパーティーやイベント、ガイドツアーの開催が禁止。また、州の労働安全衛生局からは社会的距離の保持を徹底するため、同時に入館できる来館者数を制限するよう勧告を受けました。この勧告に対し、モントリオール美術館のディレクターを務めるナタリー・ボンディル氏は、ゆとりが出来ることで深い鑑賞体験につながる側面もあるとして肯定的な考えを示しています。
図書館では受付周辺の指定されたエリアのみ来館者は立ち入りが許可され、一般書架の閲覧や設置されているPCの利用は禁止となります。
密室空間であるレコーディングスタジオも6月1日から運営を再開しますが、演奏者は互いに2m以上の距離の保持が求められ5名を超える技術スタッフの同席は認められません。

ジュヌビエーブ・ギルボー州副首相は記者会見で、コンサートホールや劇場、映画スタジオ等が閉鎖され多くのアーティストが経済的に困難な状況に置かれていることに言及。そのうえで、「今こそ文化を楽しみ、アーティストをサポートしましょう。アーティストのみなさん、私たちはあなた方の存在を忘れてはいません」と文化活動を積極的に支援する姿勢を示しました。

モントリオールのマッコード博物館は6月23日、スチュワート博物館は6月25日、ケベックシティのケベック国立美術館は6月29日から開館となる予定です。

参考元 : CBC
https://www.cbc.ca/news/canada/montreal/quebec-libraries-museums-drive-ins-culture-covid-19-1.5581216