カナダ イエローナイフの観光スポット13選とオーロラのベストシーズン

カナダ イエローナイフの観光スポット13選とオーロラのベストシーズン

更新日:2023/11/14

ノースウエスト準州の州都イエローナイフは、カナダで最も北極圏に近い街です。世界屈指のオーロラ出現率を誇り、世界中から多くの観光客が訪れます。イエローナイフにおけるオーロラ観賞のベストシーズンは11月中旬～4月、8月中旬～9月頃です。夏期でもオーロラ観賞ができる地域として知られ、湖が凍結していない時期は水面に映る″逆さオーロラ”が観光客の人気を集めています。大自然の中で楽しめる季節ごとのアクティビティが充実し、伝統的なカナダ北部の料理も堪能できるでしょう。
このページではイエローナイフの魅力と観光スポットについて解説します。

オーロラの街“イエローナイフ”とは

イエローナイフの気候

イエローナイフは北極圏からおよそ400km南に位置し、グレートスレーブ湖の北にある都市です。亜寒帯気候に属し、冬(10～4月)は平均気温が氷点下となり厳しい寒さが続きます。最も寒くなる1～2月はマイナス30℃近くまで気温が下がるため、オーロラ観賞の際はしっかりと防寒対策を行いましょう。オーロラ観賞ツアーに参加する際は耐寒ブーツや極地仕様のジャケットなどのレンタルが可能なため利用をお勧めします。
なお、夏(7～8月)は20℃を超える日があり過ごしやすい気候となります。日中は半袖で過ごせる日もありますが、昼夜の寒暖差には注意が必要です。また、夜間は10℃前後まで気温が下がるため、重ね着などで調節できるよう準備しましょう。

イエローナイフへの移動と滞在日数の目安

日本からイエローナイフ空港(YZF)への直行便は就航していないため乗り継ぎが必要です。イエローナイフ空港にはカナダ各都市よりウエストジェット航空、カナディアン・ノース、ファースト・エアーなどが運航しています。日本からはANAまたはエアカナダのカルガリーやバンクーバーへの直行便を利用し、国内線に乗り継ぐルートが主流となります。カルガリーからイエローナイフまでのフライト時間は約2時間、バンクーバーからは約2時間半で、日本から11時間半程かかります。
また、イエローナイフはオーロラベルト(オーロラが最も頻繁に表れるエリア)の真下に位置し、晴天率も高いことから世界屈指のオーロラ出現率を誇ります。統計では“3日間の滞在で遭遇率95％”とのデータもあり、オーロラ観賞を目的に訪れる際は遭遇率をより上げるためにも3日間以上の滞在をお勧めします。

イエローナイフと日本の時差

カナダは6つのタイムゾーンに分類され、イエローナイフがあるノースウエスト準州はアルバータ州やブリティッシュコロンビア州南東部と同様の“山岳部時間“に該当します。日本とは16時間(サマータイム中は15時間)の時差があります。
カナダと日本の時差について詳しくは「カナダ主要都市と日本の時差・サマータイムについて」をご確認ください。

イエローナイフのおすすめ観光スポット

ブラッチフォード・レイク・ロッジ / Blachford Lake Lodge

ブラッチフォード湖畔にあり、多くのロッジが建ち並ぶ自然豊かなリゾート地です。郊外のためオーロラ観賞に最適なスポットですがロッジ付近は道路がありません。イエローナイフからのアクセスは“ブッシュ・プレーン“と呼ばれるセスナ機のみとなり、滞在する際は事前予約が必要となります。ブッシュ・プレーンは夏には湖上で離発着し、冬は凍った湖の上を滑走します。ロッジ周辺は日中のアクティビティも充実し、夏から秋にかけての時期は湖でカヌーやカヤックが楽しめます。また、冬はオーロラ観賞のほか、スノーモービルや凍った湖上で行うスケートなどが人気です。

所在地：North East Shore Blachford Lake, NWT
公式サイト：Blachford Lake Lodge ＆ Wilderness Resort

オーロラ・ビレッジ / Aurora Village

オーロラ観賞に特化したイエローナイフで最大級のリゾート施設です。イエローナイフからティビット湖までを結ぶイングラハム・トレイル沿いにあり、オーロラが出現するまでは先住民のテント型移動式住居“ティピー(teepee)”で待機します。テント内には薪ストーブが完備され、暖かい環境でオーロラの出現を待つことができます。

所在地：4709 Franklin Ave, Yellowknife, NWT, Canada
公式サイト：Aurora Village

オールドタウン / Old town

ダウンタウンからタクシーでおよそ10分の場所にある旧市街地です。19世紀のゴールドラッシュ時の中心街で当時の建物が多く残され、歴史的な観光名所のほか地元で人気のカフェやレストラン、土産物屋が点在しています。記念碑がある高台“THE ROCK“からは美しい街並みやグレートスレーブ湖などの素晴らしい景色を眺めることができます。

ブッシュ・パイロット・モニュメント(記念碑) / Bush Pilot’s Monument

19世紀の開拓時代にパイロットがイエローナイフの目印とした場所である小高い丘“THE ROCK“にあります。当時のイエローナイフには滑走路がなく、水上や草原など場所を選ばず着陸する必要がありました。悪条件の中で飛行し発展に貢献した操縦士は“ブッシュパイロット“と呼ばれ、パイロットやエンジニアの功績を称えたモニュメントが設置されています。

所在地：3513 Ingraham Dr #3511, Yellowknife, NT X1A 2E8
公式サイト：BUSH PILOT’S MONUMENT

ノーザン・ヘリテージ・センター / Northern Heritage Centre

フレーム湖のほとりにある博物館ノーザン・ヘリテージ・センターは、年間約58,000人が訪れる人気観光スポットです。1979年にイギリスのチャールズ皇太子が公式訪問した際に開館し、正式名称が“プリンス・オブ・ウェールズ・ノーザン・ヘリテージ・センター“となります。カナダ北部に生息する動物のはく製や、先住民族の歴史・文化などの資料が展示されています。

所在地：4750 48 St, Yellowknife, NT X1A 3T5
開館日：毎週水曜日～日曜日 13:00～17:00
公式サイト：Prince of Wales Northern Heritage Centre

州立法議事堂 / Legislative Assembly of The Northwest Territories

ノースウエスト準州立法議事堂はフレーム湖のほとりにあり、グランドピアノをイメージしたガラス張りの美しい建物です。無料のガイド付きツアーが開催されているほか、日本語のオーディオガイドも利用できます。議事堂の中央にはホッキョクグマの毛皮が敷かれ、ダイヤモンドが付いている職杖(メイス)やアート作品が数多く飾られています。

所在地：48 St, Yellowknife, NT X1A 2L9
開館日：月～金 7:00～18:00、土・日 10:00～18:00
公式サイト：Legislative Assembly of The Northwest Territories

イエローナイフ市庁舎 / Yellowknife City Hall & Park

イエローナイフの詳細な地図やパンフレットが用意されているため、観光前に立ち寄ることをお勧めします。館内にはホッキョクグマやホッキョクオオカミなど、極北地域を象徴する動物のはく製なども展示されています。1階のビジターセンターでは北緯60度線に到達した証明書を名前入りで発行するサービスを提供しています。

所在地：4807-52 Street, Yellowknife, Northwest Territories X1A 2N4
公式サイト：City of Yellowknife

ダウン トゥ アース アート ギャラリー / Down to Earth Art Gallery

オールドタウンの外れにあるログハウスが目印のアートギャラリーです。ノースウェスト準州在住のアーティストが運営し、アート作品や工芸品を展示・販売しています。また、様々なワークショップも開催しています。

所在地：5007 Bryson Dr, Yellowknife, NT X1A 2A3
開館日：月曜日～金曜日 12:00～17:00、土曜日 11:00～17:00、日曜日 12:00～16:00
公式サイト：Down to Art Earth Gallery

ノースウエスト準州ダイヤモンドセンター / NWT Diamond Centre

ノースウェスト準州はダイヤモンドの産地としても有名な地域です。同施設では採鉱の歴史やダイヤモンドの原石が採掘・研磨される様子を写真やビデオを通して学ぶことができ、研磨体験に参加することもできます。また、ノースウエスト準州で採掘、切断、研磨した美しいダイヤモンドが多数展示され販売も行っています。

所在地：5105 49 St, Yellowknife, NT X1A 1P8
営業時間：年中無休 10:00～17:30
公式サイト：NWT Diamond and Jewellery Centre

プレリュード・レイク・テリトリアル・パーク / Prelude Lake Territorial Park

イエローナイフから東に位置するプレリュード湖に面した公園で、夜はオーロラが見られるスポットとしても知られています。ハイキングコースや湖水浴用のビーチ、キャンプ場などがあり、自然を満喫できるスポットとして地元市民にも人気です。

所在地：1 Prelude Lake Main, Yellowknife, NT X1A 2P2
公式サイト：Prelude Lake Territorial Park

フレーム・レイク・トレイル / Frame Lake Trail

フレーム・レイク・トレイルは、市街地からほど近いフレーム湖の周囲に整備されたハイキングコースです。人気観光スポット“ノーザン・ヘリテージ・センター“や“州立法議事堂“の東側にあるルートは、歩きやすいように舗装されているため散策におすすめです。岩場や沼地が続く西側のルートでは、水鳥やコヨーテ、キツネなど野生動物に遭遇することができるでしょう。全長はおよそ7kmあり、約2時間で湖を一周できます。

キャメロン・フォールズ・トレイル / Cameron Falls Trail

イエローナイフから車で約1時間の場所にあるキャメロン・フォールズ・トレイルは、ヒドゥン・レイク・テリトリアル・パーク内にある約1.2kmのハイキングコースです。暖かい時期にはリスなどの野生動物に出会うこともあります。ハイキングコースにはおよそ17メートルのキャメロン滝があり、大自然の壮大な迫力に圧倒されることでしょう。
気温がマイナス20度を下回る冬場は滝全体が凍結し、美しく神秘的な景色を堪能することができます。

グレートスレーブ湖 / Great Slave Lake

グレートスレーブ湖はノースウェスト準州の南部に位置します。カナダ国内ではグレートベア湖に次いで2番目に大きく、最大水深は614メートルあり北アメリカでは最も深い湖です。冬(1～3月)には“アイスロード“と呼ばれる氷の道となり、車両が走行する道路になります。

イエローナイフでおすすめのアクティビティ

オーロラ鑑賞

イエローナイフはオーロラを求めて世界中から多くの観光客が集まります。一年を通してオーロラ鑑賞ができ、夏は湖面に映る“逆さオーロラ”が人気です。また、月に数回“ブレークアップ”と呼ばれるオーロラの爆発現象が発生します。タイミングが合えば、天空で爆発する幻想的なオーロラが楽しめるでしょう。
オーロラ観賞におすすめのスポットは、イエローナイフ最大級のリゾート施設オーロラ・ビレッジ、湖に映るオーロラが鑑賞できるブラッチフォード・レイク・ロッジ、数々のアクティビティも楽しめるプレリュード・レイク・テリトリアル・パークです。
詳しくは、カナダ(イエローナイフ・ホワイトホース)でのオーロラ観賞をご確認ください。

犬ぞり体験

犬ぞりでイエローナイフの雪原を疾走してみましょう。凍った湖や小川、雪に覆われた大地を伝統的な橇(そり)“オーク・トボガン”で駆け抜けるアクティビティはかつてノースウェスト準州の交通手段でした。オーロラ観測のキャビンまで移動するツアーや凍りついたグレース湖のまわりを一周するコースなど、家族連れも楽しめるでしょう。
犬ぞりツアーには“乗車プラン”と12歳以上から参加できる“操縦プラン”があり、操縦プランは訓練された犬を引くため子どもや初めての方でも安心して参加できます。ツアーの所要時間は約30分から60分。また、ガイドにカメラを渡せば写真や動画を撮影してもらえます。市内のホテルやキャビンから申し込みができ、温かい飲み物や現地まで送迎のサービスがあります。

スノーシューイング・スノーモービルツアー

美しい冬景色の中を散策するスノーシューイング・ツアーはいかがでしょう。地域の歴史や文化、自然について学び、冬に活動する野生動物にも遭遇できるかもしれません。ツアーは約2時間からとなり、少人数制のため参加者のペースで楽しめます。
大自然の中をダイナミックに走り抜けるスノーモービルツアーは、インストラクターが運転する二人乗りと自分で運転を楽しめる2つのプランがあります。プロのガイドが運転方法をレクチャーするため安心して参加でき、ヘルメットやグローブなど必要な備品のレンタルと暖かい飲み物のサービスがつきます。
その他、スキーで野山や草原を歩くクロスカントリーや、凍結した川が道路になった道を車で走るアイスロードツアーもおすすめです。

ハイキング・トレッキング

夏のイエローナイフを満喫したいなら、ハイキングやトレッキングがおすすめです。ツアーでは現地ガイドによる案内やレクチャーが受けられます。40億年も経年した火山岩を歩くコースでは、地形や特色を学び野生動物や珍しい鳥が観察できます。緑豊かな森や大地、広大な湖を満喫しながら美しく迫力ある大自然をカメラで写真に収めてはいかがでしょう。
湖水浴やキャンプが楽しめる“プレリュード・レイク・テリトリアル・パーク”やフレーム湖の周囲を巡るコース“フレーム・レイク・トレイル”、美しく壮大なキャメロン滝を眺める“キャメロン・フォールズ・トレイル”がおすすめです。

フィッシング

イエローナイフはフィッシングの聖地としても知られ、ノーザンパイク、キタカワヒメマス、レイクトラウトなどの巨大な魚を求めて世界中から釣り人が訪れます。特に北アメリカで最も深い湖“グレートスレーブ湖”は、釣りに最適なスポットです。夏の期間は日照時間が長いため長時間の釣りが楽しめます。また、数多くの釣り用ロッジがあり日帰りツアーも人気です。
冬は凍結した湖に穴をあけて釣りを楽しむアイスフィッシングが人気です。湖が凍結する12月から始まり、3月下旬から5月上旬頃がベストシーズン。暖房付きの釣り小屋の中でフィッシングを楽しんだ後は、釣った魚をバーベキューにして食べるランチつきのツアーはいかがでしょう。アイスフィッシングツアーは午前中から出発する約4時間のコースが一般的で、釣り道具のほか防寒服がレンタルできます。

イエローナイフで味わえるおすすめグルメ

カナダ北部の極北に位置するイエローナイフでは、日本では珍しい貴重な料理を味わうことができます。北極イワナ(アークティックチャー)などの魚介をはじめ、バッファローやヘラジカ(ムース)などの肉類がイエローナイフ特有の食材です。北極イワナはサーモンに似た魚で、淡白な味わいが特長のため揚げ物や燻製など様々な料理に利用されます。現地の日本食レストランでも食すことができ、新鮮な刺身を提供している店舗もあります。バッファローやヘラジカは一般的な食肉として流通し、定番のステーキやハンバーガーの食材として親しまれています。バッファローは牛肉の味に近く、ヘラジカは牛肉よりも高たんぱくでコレステロールが低い利点を持ちます。また、多くの飲食店で提供されているシーフードチャウダーは、イエローナイフを代表する伝統的な名物料理です。オーロラ観賞で体が冷えた際は、温かいシーフードチャウダーで一息つくことをお勧めします。

Bullocks Bistro

オールドタウンにあるBullocks Bistroでは、北極イワナやバッファローステーキを味わうことができます。地元の人だけでなく観光客にも人気の有名店です。

TRADER’S GRILL

Explorer Hotelの中にあるレストランTRADER’S GRILLは、カナダ北部の料理を味わえる高級店です。北極イワナやヘラジカのステーキなどイエローナイフならではの料理を楽しむことができ、特にシーフードチャウダーが人気メニューとなっています。

カナダ観光をする際に必要な手続き

イエローナイフなどカナダへ観光を目的に入国する際は、eTA(イータ)の取得が必須となります。eTA(イータ)は観光や短期商用などを目的にカナダを訪れる際に必要となる電子渡航認証です。有効期限は申請日から5年間となり、1度の渡航につき最長180日間の滞在が認められます。イエローナイフへの旅行を計画中の方は、渡航前に必ずeTA(イータ)申請の手続きを行いましょう。
eTA(イータ)に関する詳細は「eTA(イータ)とは」をご確認ください。