【2023最新】トロントの治安状況まとめ

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【2023最新】トロントの治安状況まとめ

更新日:2024/02/04

【2023最新】トロントの治安状況まとめ

オンタリオ州の州都トロントは、多様な文化が融合するカナダ最大の都市として経済の中心地となっています。治安の良い街として知られていますが、犯罪が全くないわけではありません。渡航の際は事前にトラブル事例や危険なエリアを把握しておくことが大切です。ここでは、トロントの治安や安全に過ごすための注意事項について詳しく説明します。

トロントの治安状況

住みやすい都市ランキング9位

トロントはダウンタウンや主要な観光スポットが点在し、商業地域では多くの人が行き交う人気の都市です。調査会社“エコノミスト・インテリジェンス・ユニット”が2023年6月に発表した「世界で最も住みやすい都市ランキング」でトロントは9位にランクインしています。5位にはバンクーバー、7位にはカルガリーが入っており、カナダは治安が良く住みやすい国であることがわかります。治安維持に対する市民意識が高く、地域全体で防犯活動や近隣への情報共有を行うことで安全な環境が守られています。

犯罪件数は上昇傾向

トロントの治安は世界的にみて比較的良いと言えますが、一部の地域では犯罪率が高いため注意が必要です。
トロント市警察の統計によると2022年の主要犯罪総件数は3万6,633件と前年から約0.7%増加し、2023年も増え続けています。犯罪の中でも暴行事件の数が際立ち、2018年から2022年の5年間で10万4,261件と全体の49%を占めている状態です。治安が悪化している原因はいくつか考えられますが、新型コロナウイルスの影響や失業率上昇による生活困窮者の増加などが起因していると考えられています。

自転車盗難が多い

トロントではサイクリング用に舗装された道が多く、人々が日常的に自転車を利用しています。一方で、自転車が盗難の対象にもなりやすく、2022年の自転車窃盗は9,584件に上りました。
自転車を利用する際は盗難を防ぐために、頑丈なU字ロックなどで自転車のフレームと車輪をきちんと固定する、監視カメラのある場所に駐輪するなどセキュリティー対策が重要です。また、自家用自転車は警察や市に登録すると、盗難が発生した場合に所有者の特定がしやすくなります。自転車を安心して使用するために、盗難対策をしっかり行いましょう。

監視カメラが普及している

トロントでは犯罪を事前に防止するため様々な対策が取られ、一例として犯罪抑止や治安維持などを目的とした監視カメラの普及があります。ダウンタウンや商業施設のほか、地下鉄、バス停、トロリーバスの車内など公共交通機関にも多数の監視カメラが設置され、地下鉄の各駅ホームには必ず1か所“DWA:Designated Waiting Areas(指定された待機場所)”と書かれた防犯カメラに映る場所が設けられています。ここは照明が明るく公衆電話や係員呼び出しインターホンも設置され、安全に列車を待機できる場所です。
”DWA”や緊急事態の対応例については、TTC(トロント交通局)公式ウェブサイトでご確認ください。

警察による積極的な治安維持活動

トロントでは地域の治安維持のため市警察による安全対策が活発です。治安上の問題に対処するために十分な警察官が配備され、犯罪の早期発見と対応を行っています。一般市民が安心して生活できるようパトロールの強化や、犯罪予防プログラムの実施もその一例です。特定の警察官が同じ地域をパトロールすることで市民と協力関係を構築し、異変にいち早く対処する「地域社会型警察活動」など住民の安全意識を高める取り組みも行われています。
観光地では観光客のサポートを兼ねた騎馬警官の配備に加え、緊急時に迅速に対応するための緊急通報システムも整備されています。なお、トロント滞在時に警察や救急の協力が必要になった場合は【911】へ連絡し救助を要請しましょう。

トロントでよくあるトラブル

置き引き・ひったくり・スリ

商業施設、空港、観光地など混雑した場所や多くの人が集まる場所では、置き引き、ひったくり、スリといった盗難事件が多発します。特に近年は、夜間にバーやクラブで盗難に遭うケースが増加しています。トロントでは19歳以上から飲酒が認められているため、年齢を証明するIDとしてパスポートを持ち歩く渡航者がその場で盗まれる事件が多く発生しています。バーやクラブに行く際は写真付身分証明書と現金のみ持ち歩き、パスポートやクレジットカードなどの貴重品はホテルに保管しておきましょう。
貴重品を持ち歩く場合は昼間であってもバッグや財布の口は閉め、常に荷物から目を離さないなど警戒を怠らないことが重要です。特に窃盗の被害に遭いやすい人通りの少ない場所や、危険な地域には絶対に近寄らないようにしましょう。

不法侵入

住居への不法侵入は、トロントにおいて被害件数の多い犯罪のひとつです。在トロント日本国総領事館の情報によると2022年の発生件数は6,128件で、前年度比6.6%増加しています。具体的な被害内容は貴重品の盗難や個人情報漏洩など、住宅だけでなく観光客が滞在するホテルなども含まれています。特に海外からの観光客は金銭を所持していると見なされ、パスポートや貴重品を室内に保管しているため狙われやすいと考えられます。ホテルを含め住居への不法侵入の被害に遭わないためには、治安の良いエリアで安全性の高い施設に滞在することが大切です。ホテルを選ぶ際はセキュリティーが十分かをよく確認し、外出の際には必ず貴重品を金庫に保管し窓やドアをしっかりと施錠しましょう。

ぼったくり・詐欺

トロントの有名観光地では、観光客を狙ったぼったくりや詐欺などのトラブルが多発しています。ぼったくは不当に高額な価格で品物を売る土産物店やレストランで発生し、メーターを使用せずに不正な料金を請求するタクシードライバーへの注意も必要です。被害に遭わないためには信頼性のある店舗を利用し、事前に適切な価格を調査しておくことが大切です。
詐欺については、「クレジットカード情報を不正に抜き取る」「ATMにカード情報を盗むスキミング装置が仕掛けられている」といったケースがあります。オンラインでクレジットカードを使用する際には、公共のWi-Fiを利用しない。また、ATMの利用時は不審な人物や装置がないか周囲を確認するようにしましょう。

麻薬取引

麻薬取引は違法であり厳しく取り締まられているものの、大都市かつ多様な人が集まる街や一部の地域では事件が発生しています。トロントの中でも特に治安が悪いと言われるエリアでは、麻薬取引によるトラブルが原因の暴力や銃撃事件、刃物を使った事件なども報告されています。
また、麻薬使用者が薬物購入の金銭目的で窃盗や強盗などの犯罪行為を行うケースもあります。麻薬の使用によって判断力や行動力が低下している場合もあり、観光客が犯罪に巻き込まれる可能性も否定できません。
トロントでは麻薬に関するトラブルに対し警察が積極的に取り組んでいますが、根本的な解決には至っていません。安全に滞在するためには治安の悪いエリアには近づかない、不審な行動を取る人には注意を払うなどが重要です。

暴行

トロントで最も多く発生している犯罪は暴行事件です。ここ5年間で摘発された犯罪の約半数が暴行事件によるもので、観光客も注意が必要と言えるでしょう。観光客が標的となる暴行事件は夜間に一人で出歩く、クラブで酔った際に襲われるというケースが多くあります。日本人は体格が小さく暴力のターゲットになりやすい恐れがあり、レイプ事件などは女性だけでなく男性も被害者となり得ます。特にお酒を提供するバーやクラブでは、席を立った際に飲み物に睡眠薬などの薬物が投入されるケースが発生していますので、グラスをテーブルに置いたまま席を離れないようにしましょう。飲みかけのグラスを放置して席を離れてしまった場合は、その飲み物には手をつけないなどの自己防衛が大切です。

トロントで注意が必要なエリア

ジェーン・アンド・フィンチ(Jane and Finch)地区

トロント北西部に位置する“ジェーン・アンド・フィンチ”地区は、トロントで最も治安が悪いと言われている場所です。この地区の一部は低所得層の住宅地のため犯罪率が高い傾向にあり、麻薬売買や暴力事件のほか銃撃事件も多発しています。また、路上において麻薬やアルコールに溺れた様子の人も見受けられます。同地区はダウンタウンから距離があり目立った観光スポットはないため、興味本位に近づかないようにしましょう。

ケンジントンマーケット(Kensington Market)地区

トロントのチャイナタウンに隣接するケンジントンマーケット地区は、ガイドブックなどにも掲載されている人気観光地のひとつです。ローカルなレストランや古着屋、土産物店が立ち並ぶため一見安全に見えるかもしれません。実際に、昼間は多くの観光客で賑わう場所ですが、夜になると雰囲気は一変します。
マーケット周辺は日が暮れると浮浪者、麻薬やアルコール中毒者が多く集まり、暴行事件や銃撃事件も発生することがあります。また、昼間であってもマーケットの裏道は暗く人が少ないため事件に巻き込まれやすい環境です。観光する際は、日中の明るい時間に人通りの多いエリアのみに留めましょう。

モス・パーク(Moss Park)地区

モス・パーク地区はトロントのダウンタウン東部に位置するエリアで、住宅やアパートメント、小規模の商店が多く立ち並びます。“ジェーン・アンド・フィンチ”地区と同様、一部のエリアが経済的に厳しい人々が住む地区として知られています。同地区では特に金銭を目的とした暴行や窃盗事件が多く、2017年から2021年にかけては人口10万人あたり2,584件発生しました。このエリアには観光スポットはほとんどないため、近づかないことが賢明でしょう。

トロントでの安全対策

トロントの治安情報や、渡航の際に気をつけるポイントについて解説しました。トロントは世界でも治安の良い街として知られていますが、身の安全を守るためには注意が必要です。
まず、「夜間の外出は避ける」「危険なエリアには近づかない」「人通りの少ない場所を避ける」など基本的な行動に加え、宿泊先は治安が良い地区にある信頼性の高いホテルを選びましょう。立地だけでなく旅行サイトの口コミや評価もチェックしておくとより安心できます。外出の際には現金やクレジットカード、パスポートといった貴重品は持ち歩かず、ホテルのセーフティボックスに預けることも重要です。必要以上のものを持ち歩くと、盗難に遭った際の被害も大きくなります。
また、観光地や商業施設などの混みあった場所に出かける際は、手荷物から手を放さずバッグは斜め掛けのものを手前側に持つとより安全です。観光客を狙った犯罪として、偽の観光情報を提供する詐欺も報告されています。例えば、偽チケットの販売や不当に高額なツアー・アトラクションへの勧誘行為などです。被害に遭わないためには、公式の情報源や信頼できる旅行代理店の利用をお勧めします。
渡航前には、外務省トロント警察ウェブサイトの安全情報をご確認ください。

安全対策まとめ

  • 夜間の外出は控える
  • 危険な地域に立ち寄らない
  • 人通りの少ない場所を避ける
  • 信頼性の高い宿泊先を選ぶ
  • 旅行サイトの口コミや評価をチェック
  • 貴重品は持ち歩かない
  • 手荷物は肌身離さず持ち歩く
  • 飲み物から目を離さない
  • 詐欺的犯罪に注意
  • 駐車・駐輪は人通りの多い場所を選ぶ
  • 車内に貴重品を放置しない

万が一犯罪に巻き込まれたら

旅行中は十分注意を払っていても、犯罪や盗難あるいはトラブルに巻き込まれることがあります。万が一トラブルにあった場合は事故や事件に応じて迅速な対処が肝心です。慌てないように、必要な連絡先と対応をメモしておきましょう。

  1. 緊急時には【911】番に電話をかけ、オペレーターに事故や事件の発生場所、内容、警察・消防・救急のうちどれが必要かを申告します。英語で説明できない場合は、「ジャパニーズ・プリーズ(Japanese Please.)」と告げてください。なお、トロント市内において、駐車違反や遺失物など緊急時以外での警察への連絡先は【416-808-2222】となります。
    また、被害に遭い自分では対応できない場合は、在トロント日本国総領事館【416-363-7038(24時間対応)】に電話しましょう。
  2. 負傷した場合は手当を優先し病院で治療を受けます。診察の際は、必ず診断書を受領するようにしましょう。傷害保険の請求手続や警察への届出の際に必要となります。
  3. 最寄りの警察署へ被害を届け出てポリスレポート(盗難・被害証明書)の発行を依頼します。最寄りの警察署が分からない場合は【416-808-2222】で確認できます。ポリスレポートはパスポートの発行や帰国のための渡航書の発給、帰国後の保険金請求時に必要です。
  4. 携行品等の被害は海外旅行保険会社、トラベラーズチェックは銀行へ連絡します。それぞれの会社や代理店の電話番号を控えておくとよいでしょう。また、クレジットカードが盗難に遭った場合には、警察よりもまず先にカード発行会社に連絡して無効処理の依頼が必要です。
  5. 航空券を紛失された場合は航空会社への再発行依頼をし、パスポートの盗難であれば現地の日本大使館・総領事館で「帰国のための渡航書」の発給手続を行います。

トロントの治安や一般的な留意事項については、在トロント日本国総領事館公式ウェブサイトをご確認ください。

カナダへの渡航にはeTA(イータ)の事前申請が必要です

トロントでの観光を目的としてカナダへ渡航する際は、電子渡航認証eTA(イータ)の申請が必要です。eTA(イータ)はカナダ政府およびカナダ移民局が定める電子渡航認証制度で、大使館等を訪れることなくオンラインから申請できます。eTA(イータ)は申請日より5年間またはパスポートの有効期限内であれば複数回の渡航が可能となり、180日(6か月)間の滞在が認められます。申請方法についてはカナダ渡航に必要なeTAの申請方法を日本語解説をご確認ください。

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