トロンデック＝クロンダイクとアンティコスティ島が新たにユネスコ世界遺産に登録

【カナダ国内の新型コロナウイルス最新情報はこちら】

• カナダの新型コロナウイルスと入国制限 最新情報

9月17日、サウジアラビアのリヤドで開催された第45回世界遺産委員会の議事会にて、ユーコン準州の“トロンデック＝クロンダイク”とケベック州セントローレンス湾に面する“アンティコスティ島”がユネスコ世界遺産に登録されました。

8つの土地で構成されたトロンデック＝クロンダイクは、先住民族のトロンデック＝フェッチンと19世紀末に発生したゴールドラッシュで集った入植民が共存。価値観の異なる関係が、集落や砂金採掘の跡地といった文化的景観を形成しました。ユーコン準州では1994年にアメリカと合同登録されたクルアーニー/ランゲル・セントイライアス/グレイシャー・ベイ/タッチェンシニ―・アルセクに続き2件目で、文化遺産としては初となります。今回の快挙に同州観光大臣のジョン・シュトライカ―氏は、「この地の歴史と文化を私たちは大切に引き継いできました。今回の登録により、世界中がトロンデックの歴史に対し理解を深めてくれることを嬉しく思います」と述べました。

200人ほどが暮らすアンティコスティ島は深い渓谷や滝、複数の洞窟をもつ自然豊かな島で、海洋無脊推動物の化石が数多く発掘されてきました。海岸線や渓谷から出土する化石は世界的にも知られ、4億年以上前の地層からはカンブリア紀以降で初めて発生した大量絶滅を示す痕跡も見つかっています。アンティコスティ市長のエレーヌ・ブーランジェ氏は19日に声明を発表し「私たちとケベック州政府は、これまで協力して化石の保全と情報の発信を推し進めてきました。この度、その努力が実りアンティコスティ島の貴重性が世界的に認められ誇りに思います」とコメント。今後は増加が見込まれる観光客に対応するため、自然遺産の保護と並行しインフラ整備に注力する意向を表明しました。

参考元：カナダ政府ニュース(トロンデック)、カナダ政府ニュース(アンティコスティ)