カナダとアメリカの国境線は世界最長の絶景

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カナダとアメリカの国境線は世界最長の絶景

更新日:2023/11/14

アメリカカナダ国境

アメリカと接するカナダのオンタリオ州には国境を兼ねる”ナイアガラの滝”があります。世界中から年間1,200万人以上の観光客が訪れる、両国を代表する景勝地です。このページでは、カナダとアメリカの国境に跨る”ナイアガラの滝”と両国からの行き方について解説します。

カナダとアメリカの国境に跨るナイアガラの滝

アメリカとの国境に連なる5つの淡水湖・五大湖

五大湖はアメリカとカナダの国境付近に連なる5つの湖の総称で、そのうち「ミシガン湖」を除く4つの「スペリオル湖」「ヒューロン湖」「エリー湖」「オンタリオ湖」は両国の国境を跨いでいます。五大湖の流れはモントリオールとケベックシティを通り、最終的に北東のセントローレンス湾へ注がれます。最も上流にあるスペリオル湖は世界最大の淡水湖で、面積は琵琶湖の約120倍です。
五大湖周辺は北アメリカ有数の工業地帯として、多くの港湾都市や観光都市が築かれました。アメリカ側では工業都市として知られるデトロイトやシカゴが栄え、カナダで最も人口が多いトロントも五大湖沿岸に位置します。カナダの人口の大半はエリー湖からセントローレンス湾へつながる地域に集中し、一帯の人口密集地域は“五大湖メガロポリス”と呼ばれるまでに成長しました。五大湖は、両国の都市が互いに活性化することで産業と人口を拡大し発展してきた歴史を持ちます。

ナイアガラの滝は世界三大瀑布のひとつ

五大湖のエリー湖とオンタリオ湖のあいだを流れるナイアガラ川にはナイアガラの滝があります。
ナイアガラの滝は南米のアルゼンチンとブラジルに跨るイグアスの滝、アフリカのジンバブエとザンビアに跨るヴィクトリアの滝と並ぶ世界三大瀑布のひとつですが、唯一世界遺産への登録がされていません。馬蹄のように大きく湾曲した有名なカナダ滝と幅が異なる2つのアメリカ滝で構成され、滝つぼ付近の霧の中を進むクルーズツアーや滝の傍まで歩いて近付くツアーなどアクティビティも充実。カナダ側とアメリカ側で異なる景色を楽しめ、夜には花火ライトアップで幻想的に彩られます。アクセスが良く気候も日本に近いため、日本人観光客に人気の景勝地です。

カナダ滝(ホースシュー滝)

ホースシュー滝はナイアガラの滝を構成する3つの滝の中で唯一カナダ側にあります。流れ落ちる水量は3つの滝の中で最も多く、約675mにわたる湾曲した滝からナイアガラ川の約90%の水が流れ落ちます。ホースシュー滝の東端はニューヨーク州のゴート島につながり、ナイアガラの滝の観測施設”Terrapin Point”があります。西端では滝の裏側からホースシュー滝を眺めるツアー”Journey Behind the Falls”が催行され、クルーズ船ツアーと並ぶ人気のアクティビティです。ホースシュー滝を上から眺めたい方は高さ160mの展望塔”スカイロン・タワー”に上りましょう。屋内外の展望デッキからホースシュー滝とアメリカ滝が一望でき、夜にはライトアップされた滝と街の夜景を楽しむことができます。

アメリカ滝(アメリカ滝・ブライダルベール滝)

カナダ側にあるホースシュー滝をカナダ滝と呼称するようにアメリカ側にある滝はアメリカ滝と呼ばれ、ホースシュー滝の下流に合流する2つの滝で構成されます。滝幅260mの広いアメリカ滝は上流から流れ落ちた岩石が滝つぼに堆積し奥行きのある流れを生み出し、その隣には幅15mほどのブライダルベール滝が流れています。2つの滝を含む一帯はナイアガラ・フォールズ州立公園に指定され、アメリカを代表する観光名所です。アメリカ側の滝を身近で体験したい方は”風の洞窟(Cave of the Winds)”ツアーに参加しましょう。カナダ滝とアメリカ滝に挟まれたゴート島からエレベーターで地下53mまで下り、ブライダルベール滝のすぐ傍まで歩いて近づくことができます。

国境の橋(レインボーブリッジ)

アメリカ滝の下流に架かるデッキアーチ構造の橋がナイアガラフォールズ国際レインボーブリッジです。通称”レインボーブリッジ”と呼ばれ、カナダのオンタリオ州ナイアガラフォールズ市とアメリカのニューヨーク州ナイアガラフォールズ市を結びます。かつては”ハネムーン・ブリッジ”の愛称で親しまれたフォールズビューブリッジが架かっていましたが、1938年に流れてきた氷塊によって崩壊。1941年に高さ15mの橋台を備えたナイアガラフォールズ国際レインボーブリッジが完成しました。全長約290m、高さは約62mあり、バスや車のほか自転車や徒歩でも渡ることができます。5~9月の週末は花火が打ち上げられ、アメリカ滝・カナダ滝と花火を一望できる人気の景観スポットです。日本国籍を有する方などビザを取得せずカナダへの入国が認められる方は、パスポートと入国税、通行料のみで橋を渡ることができます。

ナイアガラの滝(成り立ちと現在)

ナイアガラの滝は氷河期の終わりごろ約1万3,000年前に形成され、名前はネイティブ・アメリカンの言葉で”雷が轟(とどろ)く水”を意味する”ニアガル”に由来します。流れ落ちる水量は毎秒3,000トンと世界最大量で、水力が発電に利用され両国市民の生活を支えています。かつては現在の位置より下流にありましたが、膨大な水の流れにより断崖が徐々に浸食され今の姿となりました。現在は浸食を防ぐ対策が講じられていますが、2万5,000年後にはエリー湖まで浸食がすすみ滝は消失すると予測されています。

ナイアガラの滝

ナイアガラの滝へのアクセス

ナイアガラの滝の最寄り空港であるトロント・ピアソン国際空港、トロント市内、アメリカ(ニューヨーク)を出発点とした3つのルートを紹介します。なお、日本からトロント・ピアソン国際空港へはAIR CANADA全日空(ANA)が直行便(約12時間)を運航しています。

トロント・ピアソン国際空港からの行き方

トロント・ピアソン国際空港へ到着後、ナイアガラの滝までの約125kmはシャトルバスまたはタクシーで移動します。所要時間は約90分ですが、トロントでは朝・夕に交通渋滞が発生するため早めの準備をお勧めします。

シャトルバス
Niagara Air Bus
Ride Booker
タクシー
NIAGARA FALLS TAXI

トロント市内からの行き方

トロント市内からは電車またはバスで向かう方法が一般的です。これまでオフシーズン中は直通列車がありませんでしたが、2022年に通年運行が開始され2023年5月には毎日3往復に増便されました。なお、直通列車は運行数が少ないため、時間が合わない場合はバーリントン駅から“GOバスルート12”へ乗り換えが必要です。また、トロントからナイアガラ方面行きのバスも運行されています。

直通列車

トロントのユニオン駅からレイクショア・ウェスト線に乗車し、ナイアガラ・フォールズ駅で下車。所要時間は約2時間です。

電車+バス

トロントのユニオン駅からレイクショア・ウェスト線に乗車し、バーリントン駅で下車。バーリントン駅からナイアガラ・フォールズ行きのバス“GOバスルート12”に乗り換えます。所要時間は約2時間50分です。

バス

トロントのベイストリート(Bay St)とレイクショアブルバード(Lakeshore Blvd)の角にあるユニオンステーションバスターミナルからナイアガラ・フォールズ行きのバスに乗車します。所要時間は約2時間です。

アメリカ(ニューヨーク)からの行き方

ニューヨークからナイアガラの滝へは飛行機とバスを乗り継ぐ方法と、長距離列車を利用する方法があります。

飛行機+バス

ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港からナイアガラの滝の最寄り空港であるバッファローナイアガラ国際空港へ向かいます。バッファローナイアガラ国際空港へ到着後、ナイアガラの滝までの約41kmはシャトルバスまたはタクシーで移動します。バッファローナイアガラ国際空港からの所要時間は約50分です。

長距離列車

ニューヨーク州ペンシルベニア駅から、アムトラック(全米鉄道旅客公社)が運行する長距離列車に乗車しナイアガラ・フォールズ駅で下車します。所要時間は約9~10時間です。

運賃や運行スケジュールは各交通機関へご確認ください。

陸の国境 ピース・アーチ州立公園(Peace Arch Provincial Park)の景観もおすすめ

世界最長となるアメリカとカナダの国境線上には両国に跨る5つの公園があり、そのひとつがピース・アーチ州立公園です。バンクーバーの東南約40kmの距離に位置し、アメリカのワシントン州と隣接します。公園内には国境となる北緯49度線が通り、アーチ状のモニュメント“ピース・アーチ”が両国を繋ぐかたちで建設されました。
モニュメントはカナダ側に“Brethren Dwelling Together In Unity”(一致団結して共に住む兄弟)、アメリカ側は“Children Of A Common Mother”(共通の母からの子供たち)と刻まれ、同じイギリス帝国をルーツに持つ両国の歴史が読み取れます。内側に刻まれる有名な“May these gates never be closed”(この門が決して閉じられんことを)の碑文は、両国における友好関係の象徴です。2019年に発生した新型コロナウイルスにより一時往来が禁止されましたが、現在は運営を再開しています。同国で出入りする場合は入国審査は必要ありません。
公園は著名なアメリカ人建築家ハーベイ・ワイリー・コーベット氏がデザインを手がけ、ブリティッシュコロンビア州公園管理局とワシントン州立公園局が共同で管理を行っています。夏季には両国の国旗を描いた花壇が広がり、自然豊かな美しい景観が見どころです。

陸の国境線上にある5つの公園

新型コロナウイルスによる国境閉鎖は解除されました

カナダとアメリカの国境には五大湖の沿岸都市をはじめ、自動車や鉄鋼など両国で産業が一体化している地域が多くあります。特に“ナイアガラの滝”周辺は、観光資源を共有していることもあり柔軟に国境の往来が行われてきました。しかし、2019年に発生した新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、両政府は国境の一時封鎖に同意。カナダ政府は2020年3月より、カナダ国籍者または永住者以外の入国を原則として禁止しました。その後、入国制限を緩和し留学生やカナダ国籍者、永住者の家族の入国を認めましたが、引き続き観光客の入国を禁止。深刻な影響を受ける国境の地域団体から早期解除が求められる中、両政府は繰り返し閉鎖期限を延長しました。
2021年6月、カナダ政府はアメリカ安全保障省(DHS)と入国制限緩和に向け協議。翌7月にカナダのトルドー首相は、アメリカとの国境封鎖を8月9日に解除する意向を表明しました。2022年10月1日より、国外からの渡航者に義務付けていた全ての措置を撤廃し入国が認められています。
カナダ渡航に関する詳細は「カナダの渡航関連最新ニュース」をご確認ください。

短期のカナダ入国・渡航にはeTA(イータ)の事前申請が必要です

日本国籍の方が空路でカナダへ渡航する際は、年齢を問わず電子渡航認証eTA(イータ)の申請手続きが必須です。一般的な観光旅行を目的としてカナダへ渡航する場合は、ビザではなくeTA(イータ)を申請しましょう。eTA(イータ)を管轄するIRCC(カナダ移民・難民・市民権省)では、少なくとも出発3日前までにオンラインにて申請を行うことを推奨しています。eTA(イータ)に関する詳細は「eTA(イータ)とは」をご確認ください。

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