カナダ各地で大規模な森林火災相次ぐ 5万人に避難命令

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カナダ各地で大規模な森林火災相次ぐ 5万人に避難命令

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カナダでは今年に入り大規模な森林火災が相次ぎ、8月上旬から各地で発生した山火事により約3万世帯5万人の住民が避難を余儀なくされる事態となっています。
15日、ノースウエスト準州政府はイエローナイフ郊外で発生した約240件の山火事に対処するため非常事態宣言を発令。近隣住民約2万人に対し、18日正午までに避難を終えるよう指示しました。火災は16日の時点で街から約17キロの地点まで到達し、避難命令を受けた多くの市民が高速道路や空港に集中。避難手段のない市民に対しては、航空機による緊急避難輸送も行われました。
また、ブリティッシュコロンビア州では、バンクーバーの東約300キロにあるケロウナ市周辺を含む約100か所で山火事が発生。同州政府は18日に緊急事態を宣言し、ほぼ全域に住む3万5千人余りが避難命令の対象となりました。当局は19日に不要不急な被災地域への入域を禁止する緊急命令を発令し、避難住民や消防隊員の収容施設確保を指示。20日には要請を受けたトルドー首相がカナダ軍による緊急避難輸送を決定し、煙や火の手から逃れる多くの市民が長い列を作りました。
エア・カナダ航空は17日と18日にイエローナイフ発の臨時便を増便。政府の避難命令などにより一時ダイヤが乱れましたが、現在は各路線とも平常通り運航しています。

被害は過去最悪 山火事発生の確率は2倍に

カナダ災害対策当局の発表によると2023年だけで山火事は5,800件余り発生し、日本の国土面積の約37%に当たる約14万1千平方キロメ ートルが焼失。カナダでは毎年5月から9月にかけて森林火災が多発しますが、今年は例年を大幅に上回るペースで発生し焼失面積は過去最大と言われた1989年の約2倍を超えています。専門家は被害拡大の要因として干ばつと気温上昇を挙げ、燃えにくい樹木を植えるなどの対応が必要だと訴えました。
国際的な気候研究チーム“ワールド・ウェザー・アトリビューション(World Weather Attribution)”は、カナダにおける山火事と気候変動の関係を分析。気温、風速、湿度、降水量のデータから、地球温暖化前の19世紀後半と比べ山火事の発生リスクが2倍に高まっていると発表しました。研究者は「気温上昇により世界の森林が燃えやすい状態で、今後も20~25年周期で今回のような気象条件になる可能性がある」と説明。温室効果ガスの排出が山火事の要因の1つになっていることを科学的に示し、地球温暖化が進めばさらなる大規模森林火災のリスクが高まるとして警鐘を鳴らしています。

参考元:カナダ政府サイトBBC NEWSREUTERS

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